この記事でわかること
- ニュースを更新し続けることが会社にもたらす効果がわかる
- 自社の中から「ニュースになる出来事」を見つける視点が身につく
- AIを使ってネタ探しから記事化までを効率化する手順がわかる
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「うちのサイト、ニュース欄が半年以上止まっていて……」
会社の経営者や担当者と話す中で、この話題は何度も登場します。書く時間がない、書ける人がいない、何を書けばいいのかわからない。気づけば最終更新日が一年以上前のまま、ということも珍しくありません。
ただ、現場で詳しく聞いていくと、本当の問題は「書く時間がない」ではないことがほとんどです。多くの会社でつまずいているのは、もう一つ手前。「自社の何がニュースになるのか、わかっていない」ことが、ニュースが止まる本当の原因です。
ここを解決すれば、ネタ探しから記事化まで、AIを使って10分ほどで形にできます。ニュースの更新は、思っているよりずっと軽い作業にできるのです。
止まったニュース欄が会社に与える印象
取引先の担当者は、商談の前に必ず相手の会社のサイトを見ます。新しい仕事を頼もうとしている会社、見積もりをお願いした会社、そのサイトに何が書かれているかをチェックします。このとき、ニュース欄の最終更新日が一年前だったらどうでしょう。「この会社、今もちゃんと動いているのかな」と、ほんの少しの不安が残ります。
応募を考えている人ほど、会社のサイトを丁寧に見ます。ニュース欄が止まっていると、「外から見える情報がない会社」という印象になってしまいます。
商品やサービスがどれだけ良くても、サイトが止まっていると損をします。ささやかな出来事でも更新が続いているサイトは、それだけで「動いている会社」として伝わります。更新が続いていることは、静かな信頼の積み重ねになります。
検索からの入口を少しずつ増やす効果
ニュース記事を書き続けると、もう一つ別の効果が生まれます。検索からの入口が少しずつ増えていくのです。
記事を1本書くと、その中には自社の言葉が自然に含まれます。新商品の名前、サービス名、出展した展示会の名前、地域名、業種を表す言葉。こうした言葉がサイトに積み上がっていくと、その言葉で検索した人にサイトを見つけてもらえる可能性が出てきます。
たとえば自社の新サービス名で記事を書けば、その名前で検索した人が辿り着けるようになります。「仙台市 ○○加工」「東北 製造業 SDGs」のような掛け合わせの検索でも、関連する記事があれば表示される可能性が出てきます。記事がないと、こうした入口は最初から存在しません。
1本のニュースで急に集客が増える、ということはまずありません。ただ、記事が10本、20本と積み上がるほど、入口の数も増えていきます。サイト全体としての集客力は、こうしてゆっくり育っていくものです。
何がニュースになるのか、視点を変える
「うちにはニュースになるような出来事がない」と思っている会社は、実はとても多いのです。
お知らせ欄の材料になる出来事を、10種類ほど並べてみます。
- 新しい商品やサービスをリリースした報告
- 受賞や認証取得(ISO、健康経営優良法人、地域の表彰など)のお知らせ
- 展示会やイベントへの出展告知と、当日の様子の報告
- 新聞・テレビ・Webメディアに掲載・取材されたお知らせ
- 新しいメンバーの入社、インターン受け入れの報告
- 新しい設備の導入や、工場・オフィスの改装のお知らせ
- 工場見学やオフィス見学を受け入れた時の様子
- SDGsや地域貢献活動の取り組み紹介
- 創業○周年、社名変更、移転などの節目の報告
- 年末年始やお盆の休業案内、季節の挨拶
並べてみると、自社にも当てはまるものがいくつか見つかるはずです。「お客様や取引先にとって、この会社のことが少しわかる情報」であれば、お知らせとして出す価値があります。社内で当たり前になっていることほど、外の人にとっては新鮮な情報だったりするのです。
ネタ探しもAIに相談できる
それでも「うちの会社で何がネタになるのか、いまいちピンとこない」という時は、AIに相談してみる手もあります。
たとえば、こんなふうに頼んでみてください。
> 「弊社は宮城県で金属加工を行っている会社です。社員は30名ほどで、自動車部品や産業機械の部品を作っています。自社サイトのお知らせ欄に載せられそうなニュースのネタを10個挙げてください」
事業内容と簡単な背景を伝えるだけで、AIは複数の案を出してくれます。最近導入した設備のこと、地元の工業高校との交流、安全衛生の取り組みなど、自分では「わざわざ書くことか?」と思っていたものが、外から見ると立派なニュースだったと気づくこともあります。
過去半年の社内チャットや業務日報をAIに読み込ませて、「この中からお知らせ欄に載せられそうな出来事を拾ってください」と頼むのも有効です。日々の業務に埋もれている出来事を、AIが客観的に拾い上げてくれます。
AIで10分で書く、お知らせ記事の作り方
書くものが見つかれば、あとは早いです。
必要なのはメモです。いつ・どこで・誰が・何をしたか、この4つを箇条書きにするだけで十分。写真が1枚あれば、それを見ながら思い出して書き出すと、よりリアルな材料になります。
メモができたら、AIにこんなふうに頼んでみてください。
> 「以下のメモをもとに、自社サイトのお知らせ欄に載せる300字程度の文章を書いてください。トーンは丁寧ですが、堅すぎない感じでお願いします」
そして、用意したメモを貼り付けます。これだけで下書きが返ってきます。
ただし、出てきた文章をそのまま載せるのは避けてください。社名や日付が違っていることがありますし、自社らしくない言い回しが混じっていることもあります。一度自分の目で読み、違和感のあるところを直します。この一手間が大事です。
AIは下書き係。仕上げは人間。これがうまく付き合うコツです。
まとめ
ニュースが止まっている本当の理由は、書く時間がないからでも、文章力がないからでもありません。何がニュースになるのかが見えていない、ここが多くの会社でつまずくポイントです。
ネタ探しの段階でも、書く段階でも、AIは下書き係として手伝ってくれます。
まずは1本、最近社内であった出来事を思い出してみてください。新しい問い合わせがあった、社員が資格を取った、設備を入れ替えた、何でも構いません。それをメモにしてAIに読み込ませてみます。半年止まっていたニュース欄に、新しい記事が1つ並びます。そこから、また少しずつ動き出します。
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Q&A
Q. お知らせの内容が、他社と似たような当たり障りない文章になってしまいます
A. 事実だけをAIに入力すると、どうしても無難な文章が返ってきます。事実に加えて、その時の社内の様子や、担当者の一言、お客様の反応なども一緒に入力してみてください。「来場者が予想より多くて、用意していたパンフレットが午前中になくなりました」のような具体的な情報があると、自社らしさが出やすくなります。
Q. 写真がない出来事でも、お知らせとして出していいですか
A. 出して大丈夫です。文章だけでも問題ありません。会社のロゴ画像や関連するイメージ画像を1枚添えるだけでも、見やすくなります。次回からは、出来事があった時にスマホで1枚撮っておく習慣をつけておくと楽です。
Q. どれくらいの頻度で更新するのが現実的ですか
A. 月1回が一番無理のない目安です。毎月「月初の◯日に出す」と決めておくと、書きためておく癖がつきます。週1回はネタも書く時間も足りなくなりがちで続きません。半年に1回以下だと「止まっている」と見えてしまうので、月1回のリズムが現実的なバランスです。

